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  数年前から続いていた、バレンタイン商戦における高級チョコブームは今年も衰えることなく一層熱を帯びていたことが記憶に新しい。デパートにおいては、有名ショコラティエをヨーロッパから招いたり、オリジナルのチョコを販売したりと他店との差別化をはかることに力を入れているのが伺えた。流行に終わるのかそれとも、定着していくのか。もう少し様子をみる必要がありそうだ。

 そんなチョコ菓子が注目を集めるなか、18年前からチョコ菓子を作り続け現在も支持され続けている洋菓子店「アントワーヌ・カレーヌ」は注目すべき存在といえる。

 お店は、目黒駅からバスで5分、目黒通りの路地を入ったところにある。外観は花に囲まれ、店内はシンプルな商品ケースとアンティークの机が置かれた落ち着きのある造り。ケースの半分は生ケーキ(30種類あるうち、チョコを使用したケーキは5個ほどある)で、もう半分がチョコレート菓子。その他に、フィナンシェ、マドレーヌなの定番の焼き菓子も20種類ほど揃える。
 


  最近よくみかけるチョコ菓子は、1個300円以上するものが(中には1個1000円するものも)珍しくなく、どのお店も商品ケースの中に整然と美しくまるで宝石のように、並べている。確かに、それは目を引き、また商品の質を上げる効果を持っているが、「手作り感」「作り手の存在」というものを感じることを難しくしているように思える。

 その点、この店は奥に厨房があり、パティシエの顔も伺うことが出来ることもあって、チョコ菓子も数分前まで厨房にあったものが置かれているように感じられる。チョコレートはシンプルな銀のお皿に並べられ、その前には小さなネームプレートが置かれているのみ。華やかなディプレイがほどこされていないのが、逆にチョコレートを特別なものでなく、日常にあるお菓子として提供しているように見える。

  またチョコ自体も少し大きめのサイズで、価格も160円からと良心的。形も丸みがあり、ぽってりとした感じで可愛らしく手作りであることがよくわかる。店が立て込みむと厨房からパティシエが出てきて接客をしているのも好印象だった。チョコレートが特別な高級菓子として受けとられている現状のなかで、このアントワーヌ・カレーヌのチョコは流行に左右されずにいる貴重な存在と言うのは言い過ぎではないだろう。



■アントワーヌ・カレーヌ
東京都目黒区下目黒6-1-27 アメニティーハウス1F
tel 03-3760-4463
営業時間 AM9:00〜PM7:00
       AM9:00〜PM6:00(日・祝日)
(text&photo by 西本 裕美子)

 





 
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