最近よくみかけるチョコ菓子は、1個300円以上するものが(中には1個1000円するものも)珍しくなく、どのお店も商品ケースの中に整然と美しくまるで宝石のように、並べている。確かに、それは目を引き、また商品の質を上げる効果を持っているが、「手作り感」「作り手の存在」というものを感じることを難しくしているように思える。
その点、この店は奥に厨房があり、パティシエの顔も伺うことが出来ることもあって、チョコ菓子も数分前まで厨房にあったものが置かれているように感じられる。チョコレートはシンプルな銀のお皿に並べられ、その前には小さなネームプレートが置かれているのみ。華やかなディプレイがほどこされていないのが、逆にチョコレートを特別なものでなく、日常にあるお菓子として提供しているように見える。
またチョコ自体も少し大きめのサイズで、価格も160円からと良心的。形も丸みがあり、ぽってりとした感じで可愛らしく手作りであることがよくわかる。店が立て込みむと厨房からパティシエが出てきて接客をしているのも好印象だった。チョコレートが特別な高級菓子として受けとられている現状のなかで、このアントワーヌ・カレーヌのチョコは流行に左右されずにいる貴重な存在と言うのは言い過ぎではないだろう。
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