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茶の間 菓子の間
     
お茶とお菓子の間をとりもつティータイム。仕事の傍ら、お茶に魅せられてアジアの茶場を探索する広岡さんは、菓子通としても知られ、お茶をみつけたらお菓子、お菓子があればお茶を、と常にマッチングを愉しんでおられるとのこと。日頃の愉しみ方からおもてなしのアイデアまで、ジャンルやスタイルを問わず綴っていただきます。
 
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茶の間菓子の間  




●抹茶のたて方

茶葉1gを抹茶茶碗に入れる。80℃のお湯を10ccほど加え、ダマをつくらないように茶筅で素早く混ぜる。95℃くらいのお湯を40ccほど足して、きめ細かい泡立ちになるまで混ぜる。どうぞお気軽に!

手に入りました、とおっしゃって「紫野和久傳」の「西湖(せいこ)」を出してくださったことがありました。先生のお仲間が京都に行かれた折のお土産としてくださったとのこと。同人のお仲間も皆、初めていただくお菓子でした。笹の葉にはさまれた、わらびもちのようなお菓子は、笹のほのかな香り、とろりつるりんとした柔らかで繊細な感触、そして甘さをおさえた上品な味わいで、夏の疲れを優しく包み込んで忘れさせてくれるようでした。材料は、なんと蓮根の澱粉と和三盆。蓮根を使ったお菓子をいただくのは、野菜チップスの他では初めてだったかもしれません。
 ところで材料には黒糖とは記されていないのに、黒糖の味がしたのが不思議でした。材料には和三盆糖蜜ともあり、その糖蜜が黒蜜のように感じさせるのかもしれない、とのことでした。その黒蜜のような味わいが、心をほっとさせてくれるようで、からだにも優しく響くような気がしたものです。
その味をどうしても、もう一度味わいたいと思っていたところ、銀座マツヤで買い求められるとのことで、ついでの折に購入しました。再び巡り合えて、なんとも幸せなひとときでした。以前お茶のときに一緒にいただいたお濃茶は「小山園の式部の昔」でしたが、今回は「柳桜園の祥雲の昔」でいただきました。
 また、今年の夏はホテルオークラのチャリティ茶会で、おもしろい趣向のお茶をいただきました。お席では、お釜は見当たらず、水指のみが設えてありました。そのベネチアングラスの水指には氷が浮かべてあり、涼やかな雰囲気。そこで、いただいたお抹茶が、冷たかったのです。お茶のお席での冷たいお抹茶は初めての経験でした。それがほんとうに美味しくて、再び驚かされました。席主の先生に伺ったところ、特別のお抹茶ではなく、普通のお抹茶とのことで、お点前でたてるのとは違ってしまうのだそうですが、実は少しの水で練ってから、また水を加えてたてると、美味しくたてられるとのことでした。
 さっそくお茶会での設えをお手本に、稚拙ながら真似てみました。お茶は、たまたま家にあった「一保堂の雲門の昔」。お菓子は、西湖と一緒に求めた「花おもひ」です。お茶碗は、まるで天の川のようなロマンティックな姿が気に入っている、広畑久仁彦さんの義山馬盥茶碗。この夏は少し忙しくて夜空を眺める余裕もありませんでしたので、夏の夜空を想いうかべながら、お菓子を流れ星のかけらのように見立ててみました。特に暑さの厳しかった今年の夏だからこそでしょうか、名残りを惜しむような気持ちも、より一層のような気がします、不思議ですね。

 
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