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夏真っ盛り、やはり足が向くのは“アイスクリーム”“かき氷”“ジェラート”など、冷たいものではないでしょうか。このところは仕事の合間でもカフェでスマートに頂けるフローズンドリンク系のものが多く見受けられますね。「素敵な時間」がコンセプトの新丸ビルでは、ゴディバのフローズンチョコレートドリンクを手にしたサラリーマンやOLの姿が目立ちます。高級ホテルと見紛うばかりのロビーで手にするカップのゴールド印字が贅沢感を漂わせ、舌だけでなく心も満足させてくれます。

そんな中、聞き慣れない名前が気になっていた、冷たいデザートの次なる注目株“アントルメ・グラッセ”を頂いて来ました。アントルメ・グラッセとはフランス語でアイスクリームケーキとのこと。ただアイスクリームをケーキの形に成形したような従来品とは違い、パイ生地やスポンジ、メレンゲなどのケーキ素材を使って、グラシエと呼ばれるアイスクリーム職人がデザートに仕上げたものです。

一軒目は今年の春にグラシエ厨房をオープンさせたばかりの「ベルグの4月」。全くケーキそのままのような、繊細な作りのホールが13種類並びます。ケースの後ろではグラシエがダックワーズに手早くアイスを詰めていて、思わず食べてみたくなります。アントルメ・グラッセはホールでしか購入出来ないのですが、1ホール2,000円程度と、6等分すれば決して高くはありません。今回はその場で食べられるダックワーズ・グラッセ(¥250)を購入。サックリふんわりした生地に苦味の利いたなめらかなキャラメルアイスがとてもマッチしていて、ほぅっと幸せになれる逸品です。

そしてもう一軒は、「オーボンヴュータン」河田シェフの一番弟子でもある、永井紀之シェフのフランス菓子店「ノリエット」です。こちらではピースのアントルメ・グラッセが7種類、店内のカフェスペースでも頂けます。一つ630円〜と、通常のケーキよりはやや高めですが、しっかり手の込んだデザートを食べたい欲求と夏場の冷たいものへの欲求が一度に満たされ、今まで味わったことのない印象的なティータイムを過ごせることは間違いありません。

持ち運びの難しさもあってか、今はまだお目にかかれる店の少ないこのデザートですが、四季を通じて温暖になってきた昨今、新たなスタンダードとなる可能性を秘めているのではないでしょうか。

■欧風創作菓子 ベルグの4月
横浜市青葉区美しが丘2-19-5
9:30〜19:00 月曜定休
■フランス菓子店 ノリエット
世田谷区赤堤4-40-7グリンヴィル1F
9:00〜19:00 水曜定休

(text&photo by マーケティング部 山田美奈子)








夏の涼菓の醍醐味は、のどごしの美。ところてんや葛まんじゅうが、舌に触れてのどをつるっとすべり落ちる感覚の、なんともいえない涼やかさ。体を冷やさずとも涼しさを呼び込めるなんて、触感とはじつに見事です。

寒天や葛だけでなく、夏はゼリーも楽しみな涼菓のひとつ。最近ではゲル化剤の種類も増えて、いろいろな触感のゼリーを味わうことができるようになりました。

そんな夏ゼリー。今年の傾向をチェックしに、デパ地下に出向いてみました。

まず、洋のゼリー。今年は全体的に、ふるふるジュレタイプのゼリーが大粒果実を引き立てるスタイルが際立っている様子です。ソースのように柔らかいゼリーには、果実と一体となって溶け合う魅力があります。「もしかしたら、実は主役はゼリーではなく果実なんじゃないか」と思うほど、大きい果実がごろっと入るゼリーが、各店に目立ちました。

そして、和のゼリー。老舗京料理店・和久傳の夏のおもたせゼリーにも、ジュレと大粒果実のスタイルが。見た目にとても涼しげな波打つガラス容器のなかに、いちじくや冬瓜がごろごろと入っています。そして、たねやの涼菓の定番・五六あわせにも、大粒の梅や黒豆を添えていただくスタイルが登場。いっぽう鶴屋吉信や源吉兆庵では、ジュレのふるふる感のほうを追求した「ストローで飲むゼリー」を展開しています。

さて、このような今年の夏ゼリー、ひととおり全体を見渡して考えたのは、その容器についてです。

これはおととしあたりから出始めた傾向ですが、今年のゼリーは軒並み、ドリンクカップタイプの容器に変わったように感じます。ドリンクカップは縦長でスタイリッシュ。もしかしたら、食べやすさの点では劣る形かもしれませんが、なんといっても、カップのなかの空間を芸術的に表現できる魅力があります。ゼリーを何層かに分けてみたり、縦に大きい果実をダイナミックに配置してみたり。これは、パティシエの繰り広げるグラスデザートの美しさに触発された結果の流行なのでしょうか。いずれにしても、パティスリーのワクワク感を表現できる容器、といえるかもしれません。
しかしそのかたわらで、アンリシャルパンティエの、平たいテリーヌ型に流したゼリーを食べた、弊社スタッフがひとこと。「この形だと、果肉がバラけてもきれいに見えるね」。なるほど、房がバラバラになりやすいグレープフルーツのゼリーも、この型のなかでは、バラバラの姿がかえってモザイクのように美しいのです。これはタテに深いドリンクカップではちょっと難しいことです。

ゼリーの姿は変幻自在。だからこそ、ゼリーの魅力をさらに引き立てるのは、もしかしたら容器なのかもしれないと思うのです。
今後ゼリーの傾向が、ふるふるジュレスタイルを脱して、きっちり固めるスタイルとなったとき、容器は、どうサポートして、どうその魅力を引き出してゆけるのか・・・。パッケージをご提案する側として、ちょっと考えるところがあった、2007夏ゼリーでした。

(text&photo by  大町友美)

ドリンクカップタイプの容器

和久傳・夏のおもたせゼリー




「プリン・ジャム」との出会いは、松坂牛のメンチカツをやっと手に入れた帰り道、JR吉祥寺駅に隣接している「ロンロン1F(ショッピングモール)」で、可愛い瓶と、まさにプリンの色・形に引かれ、想像をかきたてる、その有るようで無いような、不思議なくみあわせ商品を衝動買いしてみました。陳列ポップにも書いてあるように、食パンをトーストして先ずはバターを少々、恐るおそるプリンジャムも少々塗り、口に入れてびっくり、思わず「美味しい」・・・その後たっぷりプリンジャムを塗り重ね完食しました。

確かにプレーンもビターもバニラビーンズが効いてるミルクプリン味ですが、ビターは、かなり独創的な味作りに成っていて、底にあるカラメル層とよく混ぜて食べるのをお勧めします。ちなみに、糖度60°なので、そのままプリン感覚で食べるには、やはり甘すぎでした。

ショップは、軽井沢の本店はもちろんですが、関東では、浦安のイクスピアリ、丸の内ビル、新宿ぺぺ、上野松坂屋や、横浜の相鉄ジョイナスなどに店舗展開しており、今では私のミニギフトの定番の一つに成っています。

■Cerfeuil(セルフィユ) 軽井沢 吉祥寺店
武蔵野市南町1-1-24 吉祥寺ロンロン1F 
tel/fax 0422-22-1688

(text & photo by  舘野恵幸)







 今一番クールといわれているモダン・スペインスタイル。フレンチもイタリアンも、ピンチョススタイルがトレンドです。スプーンにのせた一口料理やグラスには串刺しにした魚介類や野菜、フルーツ、色とりどりのパテがアートオブジェのよう。パーティビュッフェもひと際モダンになりました。

 この潮流は“デギュスタッション・メニュー”という一口に凝縮した料理で旋風を起こしているスペインの「エル・ブジ」に端を発しているようです。最近日本で話題になっているガストロノミーレストランも、ウリはまさにピンチョス。一瞬で味わう味の和合と冒険を提唱しています。

 でもこのピンチョスは、本来、おしゃべりしながら普段着で気軽に食べるスナック。この春、渋谷パルコにオープンしたカジュアルなタパス・バー「モフ」では、小さなグラスにつめられた1個300円前後のパテを、好きなように小さなラスクにのせて食べる「Do ピンチョス」が人気です。野菜、肉、生ハムや魚介類をベースにさまざまなテイストを出会わせた14種類のパテ、それぞれに味のテクスチャーが愉しめます。

 その「モフ」で、ふと「HIGASHIYA」の「ひと口果子」を思い出しました。和菓子の概念にとらわれないチャレンジングな味覚のセンスは、伝統的な和菓子よりももっと広域で、むしろ和菓子の原型に近いように思えます。棗と発酵バター、栗餡にブランデー、あるいは白餡に生姜を加えたり、こし餡にナッツを混ぜココアをまぶしたりした小さな練切などをつまんでみると、味の記憶を辿っていくようなエキゾチックな気分になります。

 トラディショナルな和菓子にも最中や団子をはじめ、ピンチョスの遊びごころと通じるものがありそうです。餡に込められた味の凝縮を一口で楽しむデギュスタッションの時代が、味だけでなく愉しむスタイルをも融合させながらやってくるのかもしれません。ピンチョスの串やグラスの使い方同様、食べ方のスタイル提案がヒントとなりそうです。

■moph(モフ)
渋谷区宇田川町15-1 渋谷パルコ(part1)


(text & photo by  田中晶子)


エスケイシャダやバーニャ・カウダ、ガスパチョも楽しめるカジュアルだけど本格派の「モフ」。


デザートにはバスク風タルトやクレマカタリナ(写真)も。
(モフ)

「HIGASHIYA」の「ひと口果子」


清月堂本店のカップスイーツ。

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