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 8月21日、日本橋三越の新館地下1階に、新コンセプトの売り場「シェフズ&スペシャリティ ダイニング」がオープンしました。これまでの、いわゆる「デパ地下」と違い、フロア全体がイートインと物販をセットにした店舗形態で統一され、買ってすぐに食べられるフードコートスペースを設けているのが特徴的です。
 次世代を担うと呼び声の高い「旬」のシェフによる8店舗が集められ、レストランと同様のクオリティー高い味わいを、本店でいただくよりもカジュアルに提供しています。
 それぞれイートインやテイクアウトで提供するオリジナルメニューは、安心・安全にこだわった食材・調味品を使うことを基本に、季節ごとに(年4回)三越担当者と各店のシェフが共同でメニューを開発していくそうです。
 通常のお惣菜コーナーに比べると、プライスゾーンはやや高めに感じるかも知れませんが、見たことのない食材や、素材の組み合わせで、舌の肥えたグルメ志向の客の興味を引きそうなラインナップが揃います。百貨店側では、従来の50〜60歳代が中心だった顧客層とは異なった、若い層を呼び込むのが狙いだそうですが、実際は、これまで新館にはなかなか足を向けなかった年配富裕層メインの得意客が、やはり多く見受けられるような気がします。
 これらのお店、本店の味やコースの値段を知っている人には、思わず大人買いしたくなる衝動にかられるのか、一店舗での客単価はかなり高そうで、すでに上客からは、「値段はいいから、美味しいものを食べたい」と、オーダーメイドの要望も出ていると聞きました。さすが、三越本店の客!
 これまで、比較的難しい場所と言われてきた新館に人の流れができ、暫らくはイートインの競争率も高くなりそうです。

※出店は以下の通り。(順不同)

・イタリアン「イル ギオットーネ クチネリア」(笹島保弘シェフ)
・フレンチ「イレール メレ」(島田哲也シェフ)
・中国料理「広味坊」(五十嵐美幸シェフ)
・洋食「たいめいけん」(茂出木浩司シェフ)
・日本料理「東麻布 万歴(ばんれき)」(澤田和巳シェフ)
・ジェラート「ジェラテリア カノビアーノ」(植竹隆政シェフ)※テイクアウトのみ
・ベーカリー「ミディ ア ミディ」(淺野正己シェフプロデュース)※テイクアウトのみ
・カフェ「ミヤコシヤ コーヒー」(宮越屋珈琲 三浦周治マイスター)※テイクアウトのみ

■日本橋三越本店 新館地下1階  tel.03-3241-3311

(text &photo by  谷村香織)








食べる機会の多い少ないは別として、サンドイッチは私達の生活において非常に身近な食品です。「サンドイッチ」という名称は、サンドイッチ伯爵に由来するという説が最も知られているようですが、sand(砂)とwitch(魔女)以外は何でも挟めるというところからきているという説もあります。実際サンドイッチを英語で書くと“sandwich”であり、“witch”とは綴りが異なることから真偽の程は定かではないのですが、どちらにしても、そう言われるくらい何でも挟める食品であることは間違いありません。しかしこのように何を挟んでも良いとされている割には、いまひとつ市販されているサンドイッチは殻を破りきれていない印象を受けます。そんな中「鞍馬サンド」のサンドイッチはその殻をことごとく破っていると言えるでしょう。

サンドイッチ専門店「鞍馬サンド」の本店は三重にあるそうですが、現在東京にも新宿、荻窪、代々木の3店舗があります。「鞍馬サンド」の商品は「甘」「和」「揚」の3つのカテゴリーに分けられ、それぞれのカテゴリーに10種類強、合計30〜40種類程のサンドイッチが常時店頭に並んでいます。特に甘いサンドイッチには「生クリームプリン」(300円)や「抹茶あずき」(300円)、「チョコバナナ」(280円)など、ありそうでなかった商品が多数存在するのですが、その中でも特に異彩を放っている商品が「納豆コーヒーゼリー」(330円)です。納豆を生クリームの上に落としたことがきっかけらしいというこの商品は、コーヒーゼリーの苦みと生クリームの甘みの中で納豆が逃げも隠れもせず糸を引いて主張するという前代未聞のサンドイッチです。肝心の味はというと、納豆がコーヒーゼリーの苦みと意外とうまく調和し、生クリームがそれらをまとめているため、それほどの違和感はなく食べられてしまいます。話題性もあるためか、以前期間限定で出店していたルミネ新宿店では一番の人気商品だったそうで、納豆が好き、甘い物も好き、という方は一度試してみても良いのではないでしょうか。もちろん「納豆コーヒーゼリー」以外にも他では食べられないサンドイッチが多数あるので、行って色々食べてみるのも良いと思います。


■鞍馬サンド(代々木店)
住所/東京都渋谷区千駄ヶ谷5−21−12 
TEL/03−5367−5247
営業時間/8:00〜19:00

(text & photo by  細野大佑)






 昔から親しまれてきた「はちみつ」が健康志向の高まりで、ちょっとしたブームになっているようだ。
先日、銀座のはちみつプロジェクトのこともお伝えしたばかりであるが、その他にも、とある記事を見てその効果と市場を探ってみた。それによると、はちみつはビタミン.ミネラル.アミノ酸がバランスよく豊富に含まれ、消化吸収によく、胃腸に負担をかけないそうだ。また疲労回復が早く、砂糖より低カロリーでエネルギー補給にも最適とある。
 早速、はちみつの専門店で有名な「ラベイユ」の本店に行ってみることに。
荻窪駅から青梅街道を渡り教会通りを入って200m位の所左側に小さな店舗がある。オープンは2001年9月だそう。
今まで東急東横店や丸ビル内の店舗は見たことがあるが、店造りやディスプレイの雰囲気などは、さすが本店ならでは。商品を買う目的以外のたのしさも感じられる。中には、日本をはじめフランス、スペイン、ギリシャ、世界中からやってきた9ヶ国60種類もの商品が並んでいる。産地、気候、植物の種類 年度によって色も味も香りもいろいろ。パンに合うもの、ヨーグルトに合うもの、チーズ、ジェラード、ドリンク、料理のなど、好みに加えて相性もあるとのこと。お店のスタッフにいろいろと相談しながら決めることに加え、テイスティングしながら選ぶこともできるのが嬉しいポイント。また自分で容器を持って計り売りもしてくれるなどのサービスもある。例えば、ハンガリー産のアカシアは控えめな花の香りとキレのよい甘みであっさりとした味わい。
ヨーグルトやフルーツ、料理に最適とのこと。イタリア産のひまわりは丸みのあるやさしい甘みと程よい酸味、花粉を含んだ濃厚な味わい。トースト、バゲット、ヨーグルトに良いそうだ。
 上記の2本を購入してみたが、どちらも舌触りがなめらかで甘さも程よく、後味がすっきりしていて上品さを感じた。
納得した味を求めて、世界中より集めたハチミツを是非本店で楽しんでみてはいかがでしょうか。

■はちみつ専門店 ラベイユ荻窪本店
杉並区天沼3-6-23
TEL 03-3398-1778


(text & photo by  長谷川義範)







 どんなに素敵なブーランジュリーでも、これまでパンは“脇役”然として売られていたのではないでしょうか。本来はもっと主役にしてしまってもよいはず。概念を変える発想が生まれにくいのが専門店なのかもしれません。
 バーを併設したパンのブティック「ポアンエリーニュ」。例えば私は、その店で唯一箱入りのパン「リーニュ」(1800円)をギフト菓子同等に購入します。「桂」という名のクロワッサンをケーキ代わりに、シュークリームを買う感覚で ブリオッシュを選びます。プライベートなもてなしをするときは鴨の脂入りパンの「ドゥミノール」をオブジェのように使ってみたいと目論み、そして、より最適な味わい方を知りたくて、『バー・ア・パン』でのディナータイムの機会を探している、という具合に、オーナーが企んだ演出に一旦のってみると、パンを購入する際の位置づけが驚くほど変わっているのがわかります。これは大きな発見 でした。
 オープン当初、その店はいち早くメディアにも掲載され、通常の倍以上の価格 にもかかわらず混雑していましたが、今は少し落ち着いてゆっくりと買えるようになりました。パンの味を尋ねるとすぐに試食を準備してくれます。
 それぞれのパンはただ単に高いだけでなく、作り手の遊び心とセンス満載です。独創的なフォルムで、層状に生地を畳んだクロワッサン「桂」は胚芽入りで、同じ原料を使ったクロワッサン「こまち」とは形が違うだけで味わいも違う、という愉しみを教えています。糖分ゼロとキャッチをつけてあり、女性ならつい手を出してしまうでしょう。「ポワンショコラ」「ポワンキャラメル」は、店名の片割れ、店のかわいいアクセント的存在です。チョコレートもキャラメルも強烈に甘いのですが、ケーキに匹敵する素材づかいです。トマトやオニオンのガレットの中身も本格濃厚、カスクート系のサンドイッチも、羊肉の煮込み、紫キャベツマリネと鴨のリエット、豚ロースプレゼ、自家製のスモークサーモン入 りのものなど、ワインとともに味わいたいグルメなパンです。
 それでも、小麦の種類にこだわってそれぞれ丁寧に焼かれたパンを、やはり店独自の逸品として取り上げたいところ。契約農家のプレミアム小麦を使って焼かれる「ノールノール」、良質な鴨の脂入りでしっとりとしたおいしさの「ドゥミノール」、見た目も香ばしい色合いの小麦胚芽入り「ロンブリオン」、噛むほどに酸味よりも甘みを味わえる「ライ」など、想像以上に日々を潤してくれるラインナップです。箱入りのお菓子パンは繊細で香り高く、パネトーネよりもシュトレンよりもしっとりと食べやすく、パッケージする着想にも拍手したくなります。
 店のセンターに鎮座するモニュメントのようなオーブン、モノトーンを引き立てるピンキーな壁の色、ムーディなライティングなどビジュアルや音楽なども、これまでのパン屋のイメージから大きく飛躍しています。そのものの概念を変える遊び心。青山や吉祥寺にあった知る人ぞ知るスタイリッシュな店から、新スポットのセンターに。新発想の価値が受け入れられる時代だからこそかもしれません。そしてどんな売り方にもサプライズを施すことが価値を生み出す時代であることをあらためて教えられるのでした。

■POINT ET LIGNE
千代田区丸の内新丸の内ビルB1
TEL 03-5222-7005
ランチ11:00~16:00(L.O15:00)
ディナー17:00-22:00(L.O21:00)

(text & photo by  田中晶子)


 


 

 



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