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愛媛県大洲市長浜町は、ゆったりと流れる肱川(ひじかわ)と、海に沈む夕日のとても美しい町。そこに、郷土に愛される素朴なお菓子があります。先月の帰省時、それを求めに久々に長浜を訪れてみました。

「志ぐれ」は、大洲市の名物。肱川の良質の水を使い、小豆の粒をじっくりと丁寧に火にかけ、米粉・餅粉を合わせてふっくら蒸しあげた和菓子です。形は羊羹、さてあの食感は…?ぴったりなものがなかなか思い浮かびません。ういろうに小豆のつぶがごろごろと贅沢に入っているようなもの、といえばイメージしていただけるでしょうか。

志ぐれを扱う菓子店のいくつかある中でも、私はこの稲田菓子舗のものが一番のお気に入り。口に運ぶ際にふわっと漂う小豆の香りとこっくりとした甘さ、もちもちの食感に魅せられて、わざわざ松山からでも買いに行ってしまうのです。(そしてそんなコアなファンは県内にかなり生息すると思われます。)甘いけれど上品なので食後もあっさりとしていて、実は朝食代わりにペロッと2本なんてこともあるくらい。

その味に加えて、添加物を一切使っていない為の日持ちの短さ(夏は3日、冬でも5日)、さらに切りっぱなしを竹皮柄のアルミでくるりと巻いただけのパッケージが「おいしいうちに早く食べて!」と訴えている気がして、我が家では写真のひとくちサイズ10本入りがあっという間になくなってしまうのですが、ラップに包めば冷凍保存も可能とのこと。今度は大人買いして冷凍庫にストックしようかと目論みつつ、愛媛みかんと志ぐれと渋いお茶で冬の夜も幸せな気分に浸ったのでした。


■長浜志ぐれ本舗 稲田菓子舗
愛媛県大洲市長浜甲662-2
TEL0893-52-0246
8:00〜18:30
定休日 火曜日

(text & photo by 菊池和美)





1本135円。地方発送可能だそうです。






賑やかな観光スポット、鎌倉・小町通りにつながる細い横道を入ると、路地沿いにたくさんの人が順番を待つ甘味処と出会います。

納言志るこ店さん。創業は1953年と聞きます。
甘味のメニューは数種類ありますが、看板どおり、おしるこが人気の様子です。

おしるこは、しっかりとした甘みながらも、後味はすっきり。
一粒ひとつぶの照りが美しい小豆粒もたっぷり入って、その食感を存分に楽しむことができます。おしるこの絡んだ焼き餅からは、ふわっと芳ばしい香りが。一瞬一瞬に、心惹かれるおしるこでした。

行列の絶えない納言志るこ店さん。でも人気の理由は、そのお味だけではなさそうです。

清潔な店内や厨房。
てきぱきとしていながらも丁寧で朗らかな、店員さんのお姿。
そしてなんといっても、居心地の良いお店の雰囲気。

その居心地の良さは、納言しるこ店さんがご自身の甘味を本当に愛されていて、その甘味をお客様に満足していただきたいと心を尽くされているからこそ、醸し出されているのだと思います。

観光地の甘味処はたいてい忙しく、雑然とした中でせわしなく飲食せざるを得ない場合が多いものですが、こちらのお店は不思議と心がやすらぎます・・・。そんな心やすらぐひとときが、鎌倉観光の思い出の一部となって以来、鎌倉を訪れる際には必ず立ち寄っているというお客様、多いのではないでしょうか。

お店の暖簾も、季節に合わせて柄を替えられています。
四季折々、鎌倉散策の際に訪れてみてはいかがでしょうか。

■納言志るこ店
神奈川県鎌倉市小町1-5-10
TEL 0467-22-3105
11:00〜17:30 水曜、第3木曜休(祝日の場合は翌日休)

(text & photo by 大町友美)




年末・年始と参拝客で賑わう神田明神。
ここにお参りに来る大勢の人達が参拝後に立ち寄る定番コースがあります。
それが鳥居の際にある甘酒茶屋『天野屋』さんです。
天野屋さんは1846年から続く老舗で、天然の地下6mからなる土室(むろ)で作られている甘酒は、メディアなどで数多くとりあげられていてご存知の方も多い事でしょう。

天野屋さんの甘酒を初めて口にした時、「今まで飲んでいた甘酒は何だったんだ!?」・・・と甘酒に対する私の中の常識を覆されました。土室で作り出される糀を使った甘酒はこんなに粒々がしっかりと残って、砂糖を使っていないのにほどよい自然の甘みがあるのか、、と感動。後味も爽やかで飲みやすく本当においしい!の一言です。

お店では、この味を家庭で再現できるお持ち帰り用の甘酒や歴史ある大粒の芝崎納豆・久方味噌・甘酒まんじゅうなどを販売しているほか、糀の甘さを利用したマドレーヌ・スフレ・パイの詰め合わせ『はいからセット』などの洋菓子も販売しています。
すぐ隣には併設された喫茶部があり、ここでも甘酒・葛餅などの和菓子を堪能出来ます。ここで頂いたわらび餅『明神わらび』は通常のわらび餅と違い、皮の中にこし餡が包まれておりその上から黄粉がかけられていて一口サイズに丸められています。弾力のある餅と甘みを抑えたこし餡、香ばしい黄粉のバランスが絶品でした。
店内はアンティークな品々がたくさん飾られており、レトロな雰囲気でまるでタイムスリップした様な気分になります。
外のトイレに繋がる庭もとても趣があり、細かいディスプレイにもこだわりを感じました。
店内を見渡したり外の庭の景色を眺めたりと外からも中からもおいしい和菓子を頂きながら落ち着いて寛ぐ事が出来ます。

皆さんも神田に立ち寄った際にはこのコースを「定番」に、神田の歴史を堪能しつつゆったりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?

■天野屋
〒101-0021
東京都千代田区外神田2-18-15 
tel 03-3251-7911

(text & photo by 田中美幸)








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