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季に折々
城戸翔寉さんの月刊コラムです(全国菓子工業新聞に連載中)。
歳時の話に店づくりに役立つ販促ヒントを折込んでお届けします。
 
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ミニSP講座 季に折々
  水無月文月 - 葉月- 長月
  ー神無(有)月霜月師走
  
睦月如月弥生

コラム〜FROM INSIDE
 


外を歩けません。涼しいところを探そうと右往左往、とにかく人が歩いていません。この暑さばかりは参りまし
た。白玉や葛菓子の喉越しのよい甘味に惹かれます。

■夏に小豆のお餅を、白玉を!
 土用は、土旺と書き、この日に土が一番盛んになることを表していました。旺は旺盛の意味。それぞれの季節
の最後、年に4回ありました。昔から夏の暑さは誰もがこたえたのでしょう。土旺には餅を用意して、これを
しっかり食べ、夏バテに備えたと伝えられています。毎夏、企画をすすめた「うなぎに負けるな、土旺餅」は、
この史実によります。
 土旺餅は、小豆と砂糖をたっぷり加えて売り出したとも伝えられており、この日には欠かせないものとなりま
す。さらに夕涼み客の為に、「名物溜池山王白玉水」なども登場したようです。クーラーも無いこの時代、白玉
入りの冷たい甘い水は、飛ぶように売れたことと思われます。

■お客さまのおられる処へ出むいてみませんか?
 各地でお祭りも盛んです。是非、皆さんで屋台でも出されて氷白玉、小豆団子でもご用意されてはいかがで
しょう。団扇に浴衣の若い娘をこの夏もよく見かけます。花火大会ともなれば、まるでユニフォームのように
も。みなさん“和”に興味を示していますので、和菓子屋さんはチャンスではないでしょうか。営業時間も延長
して、その分昼間を中休みにするなど、夏時間体制などどうでしょうか。今までどおりではなく、なにか工夫が
欲しいところです。

■中元、上元、下元。
 一月十五日は上元、十月十五日は下元、七月十五日は中元。一年を三等分する三元の中の中元が盆歳暮のよう
な意味を持たされ、今のお中元の贈答の形が生まれました。ボーナスセールに重なったこともよかったのでしょ
う。小麦を畑作の代表とし、その収穫に対する感謝の表れは素麺を贈る習慣にも繋がっています。この素麺、素
縄とも言われていましたが、日本に伝えられた時は、お菓子としてだったという話は、またの機会にしましょ
う。
 暑さ寒さも彼岸まで、と申します。盛んに熱くなった日本をクールダウンさせる秋風は一か月後に吹き始めま
す。秋の企画と商品づくり、クリスマスにお正月、準備は早くにこしたことはございません。
 
城戸翔寉 きどしょうかく

和菓子評論家、書家、企画コンセプター。福岡県出身。
和菓子と和菓子にまつわる歳時の話をわかりやすく解説する『和菓子講座』をはじめ、商品開発、店づくり、街づくりまでを手掛ける。
 
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