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季に折々
城戸翔寉さんの月刊コラムです(全国菓子工業新聞に連載中)。
歳時の話に店づくりに役立つ販促ヒントを折込んでお届けします。
 
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コラム〜FROM INSIDE
 


 毎期、桜前線北上の稿を書いている頃。今年に限り、枝々を見上げても蕾がふくらむ様子もなく、遅い春の訪れに少々困惑しています。
 一つお詫びがあります。前号にて団子の“団”は誤字でした。忙しさを理由にいつも月末ギリギリの為、なかなか校正に目を通すことができなかったのが原因。団子の「団は團、圓は円」が正解です。いつもお話していることですが、書いた原稿がこのありさま、大変失礼いたしました。
 追記ですが、桜餅は東西どちらもよく売れています。最近おひな様とさくら餅がどうも結びついているようで、これもまたよしですか。
■ ゆれました。福岡西方沖地震
 続く余震のこわさは特別です。寝ていても何かの音がしたり揺れているような錯覚に陥ります。落ちたものを片付けているとまた落ちてくる、精神的にも参ります。被害の大きかった方々はほんとうに大変です。備えあれば憂いなしとはいえ、博多で地震に遭遇するとは思いませんでした。
■粽、草もち、柏餅
 草餅の草は<蓬>でよいのですか?と問われると、はてそうだったか、と一瞬考えてしまいます。そういえば職人さんたちは蓬の事を“くさ”と呼んでいたような気がします。小豆は“しょうず”。糖度は“わり”、カステラは“ナガサキ”。何ともいい響きです。業界で普通のことが新鮮に感じられ、そんな話をしますと一般のお客さんは笑顔で聴いてくれます。美味しい和菓子とお茶の用意も欠かせません。 作り手とお客さんのコミュニケーションはもっと必要なのでしょう。
 先日入社したばかりの店員さんが、終礼の折、「今日は勇気をもって、ひとりのお客さんに話しかけてみました。明日は二人にチャレンジします」と話していました。お店に並んだお菓子について話したそうです。
■ 初夏の準備スタートです
 春が遅いと、一気に夏がやってきそうです。晩春ともなるとのど越しさわやかな菓子の登場が待たれます。昔ながらと今風と両極端な商品に人気が集まりそうですが、そのベースは定番クラシックと考えます。
 粽や笹餅、七夕涼菓、常に季節のさきどりあっての和菓子処だと思っています。

 
城戸翔寉 きどしょうかく

和菓子評論家、書家、企画コンセプター。福岡県出身。
和菓子と和菓子にまつわる歳時の話をわかりやすく解説する『和菓子講座』をはじめ、商品開発、店づくり、街づくりまでを手掛ける。
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