ハイブランド化するフードビジネス

長かったコロナ禍から回復した経済は、丸一年以上経過してインフレの様相を呈してきている。

やはりあのパンデミックといったことに多くの国の予算や民間の融資等が提供され、なおかつマーケットも上昇した結果、世の中にはお金が多く出回ることになったからだろう。

それを反映しているのが、個人の物欲を刺激してるハイブランドの販売好調と言う側面である。
かつてハイブランドは一部の人たちだけのためであったが、近年販売を拡大し、特にアジア間でその傾向が目覚ましい。

その中で、日頃消費する外食、ギフトといったフードビジネスの一部分にこの影響が流れてきているように思えるのは私だけだろうか?

個人的にはあまり良くない影響のように思えてならない。

ハイブランドは特別な素材であまり量産せず、一つ一つ長く使えるもの顧客に届けると言うプレミアムな商品であると思っているが、食べ物はお菓子も含めて、所詮はすぐその場で消費されてしまうものである。

もちろん良い材料を使い最高の職人が手によりをかけて作った料理や、お菓子については、特別のものであることは間違いがないが、それこそパッケージなど見た目だけで妙に高い金額をつけてプレミアムなものとして販売している例があるように思える。もしくはそういったものが増えてきているのではないだろうか。

そしてそれらの販売は一部商品は除いて、概ね好調であると言うことも、悩ましい要因の一つである。

だがしかし、かつてお菓子屋さんが担っていたおやつ商品という大事な分野については、だいぶ影が薄くなってきてしまっているのではないか。子どもの小遣い程度でも買えて、なおかつ、大人数のときには家ではなかなか作ることのできないお菓子やお惣菜などが、家族のご馳走として食することができると言うのはとても良い消費のように思えるのだが、お菓子があまりにプレミアムなものになってハイブランド化してしまうと、近寄り難くなってしまう。

そんな中、先日ある大手のうどんチェーン店に行ったところ、ドーナツの新しい商品が出ており、極めて販売が好調なのだそう。
こういった菓子業界以外のところが、結局おやつ消費を専門店から奪っているケースが多くなっているように思えて仕方がない。

自家消費のおやつはそれを手土産に使うことも含めて、とても大事な消費ルートであるのは間違いないだろう。

代表取締役 尾関 勇