情報を獲得する精度と難しさ
先日得意先の和菓子店オーナーからこんなことを耳にした。「最近菓子店さん向けの原材料や、機械、包装資材などを販売している業者さんの訪問がすっかり減り、情報が向こうから来ることがめっきり減ってしまった。それに来たとしても、自社の製品を紹介したり、同じような情報ばかりで、自分たちの商品企画や販売促進につながる情報を持っている人が本当に少なくなった」という事だ。
全国にパッケージやデザイン、その他様々なコンテンツをお届けする弊社としてはなかなか耳の痛いことである。
弊社も開発営業と呼ぶスタッフが全国を駆け回っているが、社員の中でもそれを担える人間は一部に限られることから、行き届いているとは言いがたい。
「ANZEN・PAXは全然来ないね。今日来てくれたなんてハレー彗星みたいだ」と揶揄されたりもしたことがあるくらいだ。
コロナ禍がオンラインでの商談を加速させというかスタートさせて、全国いや全世界どこでも情報の行き届きが可能になった。そんな今だからこそリアルでしっかりと価値のある情報をお届けしながら課題解決にあたる営業活動は重要なことであると考えている。
例えばEメールは極めて普通の手段であるが、メールに残せない口頭だけの内容と言うのもあったりする。そこに相手のクライアント様に対して、極めて価値の高い情報があったりする。
それにリアルで現物のものを見ながら、多面的なお話をした方がクライアントが真に求める精度の高い情報をお届けできると信じている。
それができるスペシャリストは、全国見てもそれほど多くない。
逆に、ネットでの仕事や情報取得の手段がメインになった今だからこそ、いとも簡単に誰でも必要な情報にアクセスすることができ、真に価値のある情報と、誰でも持っていてあまり価値のない情報との区別がつきづらくなったと言うのが現状だ。
価値のある情報は実はネットにもあったりするが、ほとんどの人が気がついていなかったり、組み合わせることできず放置されていることがある。情報が精度高く必要な人に届けられるためには一定の技術が必要であると言う事は否めない。
その点和菓子洋菓子の商品企画やパッケージング、販売促進などにおいては、弊社はある一定レベルの技能を有していると自負している。
そして、各菓子店様が本来社内でそれをできるように人材を育成され、良いスパイラルで回るようにしていただくのが最もベストな方法ではないかと思う。
弊社はそのきっかけになればいいと思って、日ごろからお客様とお話をしている次第である。
代表取締役 尾関 勇