原油(ナフサ)危機から、次の時代を考える

さまざまな困難に翻弄されながらも、何とか6月末に第76期の営業を無事に終え、新しい期へと繋げることができました。この期を振り返る上で避けて通れないのが、100日余りに及んだイラン情勢に端を発する原油危機です。過去にも度々起きた原油高騰ですが、今回はこれまでとは異なるインパクトを強く感じました。

価格や供給については、皆様もご承知の通り徐々に解消へと向かっています。しかし、今回改めて突きつけられたのは、私たちが追求すべき「サステナビリティ(持続可能性)」の在り方です。原油から生み出される素材を使って、これまでのような「使い捨てのパッケージ生産」をこのまま続けていて良いのだろうか。そんな根本的な問いを抱かざるを得ませんでした。

もちろん、プラスチックが持つ機能性の高さと、それによって人類が得た利便性は否定できません。弊社も長年、その恩恵を受けてきました。しかし、多くの人が薄々気づいているように、原油から精製されるナフサに依存し続ける構造には限界があります。今回の混乱は、そのことを深く考えるきっかけになったのではないでしょうか。

弊社の人間も日々議論を重ねていますが、プラスチックに代わる素材を見つけることは容易ではありません。であれば、根本的な考え方を転換する必要があると考えています。

そこで弊社が注力したいのが、廃棄物を燃焼させて熱エネルギーを得る「サーマルリサイクル」ではなく、素材そのものを新しいプラスチックとして再利用する「マテリアルリサイクル」です。これを推進することで、ナフサの新規使用量を大幅に削減し、世の中にリサイクル資材が循環する仕組みを構築できないかと考えています。

この考え方は、世界共通の課題として広く受け入れられています。
地球上には、これまで累計で約100億トンものプラスチックが生産され、そのうち70億トン以上が廃棄されたと言われています。途方もない数字ですが、裏を返せば、今この地球上に存在するプラスチックを適切に循環させることができれば、新たな資源投入を減らし、総量を安定させることも不可能ではないはずです。

弊社は微力ではありますが、この循環型の未来を実現するために、一歩ずつ歩みを進めていきたいと強く願っています。

代表取締役 尾関 勇