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紙業界よ、お前もか!?        <H20.5月>

昨年、嵐が吹き荒れた偽装表示の菓子業界。しかしながら今度は私どもの足元である製紙業界というから、驚かれたユーザーの方も多かったのではなかろうか。

しかもそのニュースは4月になった今、あまり聞かれないのも不思議な現象である。そればかりか反転して5月に再度の強制値上げという見出しが新聞紙面を踊らせている。このことを一般のユーザー、また消費者はどう捉えたら良いのだろうか?

まずは食品と比べた際に、その性格の違いから消費者とマスコミの関心が低いのが特徴である。そして主に古紙混入率という、エコな要素の紙のスペックが達成されず、かえって100%バージンパルプという本来なら高い品質のほうに偽装されていたという事実。その為もあってか製紙メーカーはあまり悪かったという態度ではなく、品質を維持するために仕方なく努力した結果という態度が主流だ。そして驚くべきことに、ニュースになった以外のエコな紙について、(弊社でもかなりの銘柄を仕入れてはいるのだが)我々紙の仕入れ会社に対しては、なんら偽装などの説明なく、「次回からこの紙の銘柄はなくなりますので、違うものを選択して下さい」という説明のみという事実である。「では、○○という銘柄の紙は、一連の偽装紙だったんですね」と訊いてもなんら返答がない。これには前述の考え(品質が良いのだから何の問題があろうか?)が根底にあるのだと思われる。

製造側(製紙会社)が強い我が国である以上仕方がないのかも知れないし、問題ない100%

バージンパルプを使えばいいのかも知れない。しかしこれでは京都議定書を批准し、世界の経済大国が笑われるだろう。

現在、韓国などアジア諸国の製紙技術も高くなっていると聞く。紙という生活に基本的なこの製品こそ、原料輸入ではなく製品輸入をもっと考えて、公正で崇高な考えの市場に転換していくことはできないだろうか?

 

 

素晴らしい中国の現実        <H20.5月番外編>

去る4月中旬、現地工場の製造打ち合わせ及び視察の目的で中国は杭州に出かけた。中国はいまやパッケージの一大生産地であり、その発展を無視しては通れないからである。

ところが、正直、オリンピック前で何かと話題の時だけに、いくら北京から離れているとはいえ心配はぬぐえず、大方マスコミで報道されているような雑駁な雰囲気に飲み込まれるんだろうなとマイナスな期待しか考えなかったのも事実である。

ところが、3日後には意外にも好印象で帰国することになった。写真はそのときのものだが、何故その様に感じたか、中国の名誉にかけてここで語っておきたいと思う。

杭州は上海の南、ちょうど中国大陸が口ばしのようなくびれを生じているその奥にある風光明媚な場所である。かつての南宋の首都となったところで、古都らしく人々は穏やかであるが、大河のほとりに発展した街らしく商都としても栄えている。なので政治の中心である北京やメガシティーとなった上海とは幾分状況を異にしているのだろう。

この街でまず目にするのが街路樹など人の手の入った緑が多いということ。他の中国の都市の例に漏れず空は黄砂やスモッグなどでやや霞がかかったようになっているが、この緑は目に心地よく旅人にまず好印象を与えてくれる。

そして誰もが目指す観光地「西湖」。ここは穏やかな湖であり街の中心部にあるが、その周りのあちこちに洒落た店が立ち並び、独特の雰囲気を形成している。

そこで驚くのが、なんとほとんどゴミが落ちていない!失礼ながらこれには非常に驚いた。もちろん国際的な観光地ということもあるのだろうが、工場視察ということで郊外に出かけても、意外とキレイなのである。

そして極めつけは朝、湖のほとりの緑地帯で見かけた掃除をする市民ボランティア?と思われる人たちである。(写真)その数は数え切れず、それも笑顔で路上やベンチ、樹木もピカピカに磨いている。警察のような権力に強制されてなんかいない。積極的な参加である。

またその夜、街にあるたわいも無いスーパー前の広場で、自主的にダンスをするグループやローラーブレードの教室を行う人々などをそれも何百人と見かけた。いやはやまさに映画「三丁目の夕日」の世界である。

中国は一党独裁であって社会主義市場経済を推進している、変わった国である。しかしながら13億といわれる人々の明日への向上心と、経済力をベースにした社会的道徳心の進化は紛れも無い事実であろう。

情報の出口も細く、なかなか伝わってこない真実もあるだろうし、何もいいことばかりでないだろうが、この大国は確実に世界をリードしつつある。


 

 
プランニングディレクター 尾関 勇
 
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